フリースクールの選び方
一口にフリースクールといっても全国に数多く存在し、それぞれに特徴や強みがあって簡単に選ぶことはできないかと思います。
フリースクールの選び方によってお子様の学習や復学、ひいては将来の人生が大きく左右されるといっても過言ではありません。
そこで、ここではフリースクールの正しい選び方について解説します。
フリースクールの選び方の基本
まず、フリースクールを選ぶ上で必ず押さえておきたいポイントとして、大きく分けて以下の4点が挙げられます。
- 月々の費用(学費)
- サービスの対象となる学年
- 授業(カリキュラム)の内容
- スクール独自のサービスや取り組み
次に、この4点について解説していきましょう。
月々の費用(学費)
フリースクールの費用(学費)は、事業者ごとに大きな違いがあります。相場としては月額10,000~20,000円が一般的な目安となりますが、それよりはるかに安価で受けられる場所もあれば、さらに高額になる場合があります。
また、当然ながらお子様の状態や学年・就学状況・進路、そして付加サービスによって学費からさらに加算されることもあります。料金システムについても、コースごとにひとまとめにしているスクールもあれば、基本の月額+オプション費としているスクールもあります。
そのため、月々の学費というのは詳細な料金プランを見た上で計算し、なるべく多めに見積もっておくことが重要となります。
サービスの対象となる学年
いかに優れたサービスを用意したフリースクールであっても、お子様の学年がそのサービスの対象になっていないと意味がないですよね。
一般的には小学生・中学生を対象としたスクールが多いですが、中には大学進学や就職サポートも視野に入れて高校生を対象としているスクールもあります。
ただし、場合によってはサービスの対象の学年でなくても、そのスクールの運営者の別のスクールもしくは提携する学校に斡旋してくれるケースもありますので、費用やサービスが魅力的なスクールがあれば一度相談してみるのもいいかもしれません。
授業(カリキュラム)の内容
授業・カリキュラムの内容もスクールによって様々です。一般的な学習塾の延長で学校の授業と同様の内容で指導してくれるスクールもあれば、フリースクール特有のユニークな授業やイベントを用意しているスクールもあります。
フリースクールは何らかの問題や悩みを抱えて不登校になった子ども向けのサービスですので、その原因を解決するために生活習慣を改善する授業や、コミュニケーション能力を育む部活動など、選ぶべきポイントは無数に存在します。
フリースクールでは、何を学ぶかも重要ですが、どのようにして学ぶかも忘れてはなりません。子どもが不登校になった原因としっかり向き合い、その解決の糸口となるカリキュラムを優先して選ぶようにしましょう。
スクール独自のサービスや取り組み
せっかく大事なお子様をスクールに通わせるわけですから、トラブルなく安心して、長く通える場所を選びたいところですよね。
例えばカウンセラーや保護者同士の交流の場を用意しているスクールなら、お子様に関する悩みや不安を打ち明けて精神的にも楽になりますし、家庭内でできる解決方法が見つかるきっかけにもなります。
また、お子様自身でいつでも先生に相談できるシステムがあれば、勉強を取り戻すのみならず自立心・自己解決力を伸ばすことにもつながります。
そういった、安心して長く続けられる取り組みを用意したスクールを選ぶことが、お子様と保護者様両方の幸せにつながるのではないでしょうか。
フリースクール選びの注意点
全国に多数存在するフリースクールの中から選ぶにあたって、また実際に申し込みするにあたって気をつけておくべきポイントについても解説していきます。
無料体験は受けられるか
フリースクールは長ければ5~6年以上通うこともあります。もちろん授業の内容やサービス等に不満があればいつでも解約(退会)することはできますし、大半のスクールでは違約金等も存在しません。
とはいえ、既に支払った入会金や授業料などは帰ってきませんし、無理に通わせることで子どもがフリースクールそのものに嫌な思い出を残してしまう可能性もあります。
そのため、できれば無料体験が受けられるスクールを選ぶのが好ましいでしょう。
講師の情報は公開されているか
フリースクールを選ぶ上で最も気をつけなければならないのは勉強を教えてくれる講師との相性です。もし不登校や引きこもりの子どもに対する理解が足りない講師だったら…もし高圧的で不親切な講師だったら…と考えると、子どもが可哀相ですよね。
そういった意味で、公式に講師の情報が公開されているかどうかは非常に重要なポイントです。
もしあなたが費用・サービス面で気になったスクールがあれば、一度講師の情報が公開されているかどうかを確認してみましょう。そこで、可能であれば不登校の子どものケアやサポートに優れた専門家がいるスクールを選ぶことをおすすめします。
スクールの運営者の情報は公開されているか
一口にフリースクールといっても玉石混交で、大手の教育業界の法人が運営しているスクールもあれば、NPO(特定非営利活動)法人が運営しているスクールもあります。
中には教育業界出身の個人が運営しているスクールもあったりで、運営形態は様々です。
ただ、いずれにしても運営者の情報がきちんと不足なく公開されているかどうかは、そのスクールの信頼性・安全性を図る上で重要です。
公式サイトであれば、大半の場合「運営者情報」「会社概要」といったページが存在するはずです。つい見落としがちな部分ですが、一度は目を通しておきましょう。